レギュレーター?ローバー・ミニのドアウインドゥ修理

外したガラスとレギュレーターチャンネル、奥がレギュレーター
miniの運転席側ドアウインドゥを開けようとレギュレータを回すと、半分ほど前さがりに降りてガタンという音とともに閉まらなくなりました。ガラスを掴んで揺すりながら回すとかろうじて閉まりますが、これでは特に運転席側ですので不便でなりません。万一、出先で完全に閉まらなくなったら駐車も出来なくなってしまいます。

調べてみると、開閉不良の原因はレギュレーターユニット自体の故障かレギュレーターチャンネルが多いようです。国内で新品部品を調達するとどちらも結構なお値段です。単純な構造なので切った貼ったでなんとかなるだろうと、とりあえず開けてみました。

ノブやレバーをポジドライバーで外し、内張りを手で慎重に引っ張ってファスナーを外します。16年経ったファスナーは破損せず再利用が可能な状態でした。防水フィルムを破かないようにゆっくりと剥がします。これもすんなりと剥がれてくれました。

ドアパネル内側の穴から見ると、後ろ側(画像では右側)のチャンネルが前にずれてレギュレーターアームがレールから脱線していました。

ウェスで養生をしてマイナスドライバーで抉り、外側のモールとインナーモールを外します。クリップで止まっているので無くさないようにします。

レギュレータノブを取り付けて回し、ガラスを半分ほど下げて養生テープで吊り下げるように固定します。

レギュレーターユニットの固定ネジを外して、ユニットをマイナスドライバーで抉りシール材から浮かせて後方に引き前側の引っかかっている部分を外します。

ガラスを抑えつつ、レギュレーターハンドルを窓を閉める方向に様子を見ながら最後まで回し、後ろのレールからアームを外します(すでに脱線してました)。前のチャンネルからアームを後方に引き抜きます。

この作業はシール材ががっちり(というよりベッタベタ)に着いていて、若干パズルチックなので時間がかかりました。

ガラスを前さがりに斜めにして外側上方へチャンネルごと引きぬきます。固定力が落ちていてチャンネルはこの時前後とも外れてしまいました。

今回の開閉不良の原因はこのチャンネルの外れにあったわけです。ガラスとの接合はチャンネルラバーを挟み込んだ摩擦のみ。コの字型をしたチャンネルは上を向いているためにガラスを伝った水がすべて入ってたまり(水抜き穴は開いているが)構造上錆やすいようです。錆による膨張でコの字の口が広がり挟み込むテンションが下がっていました。

切らないように注意してラバーを外すと再利用可能と思われる弾力。真鍮ワイヤーブラシでこびりついた錆を落とし、中性洗剤とお湯で洗浄。シリコンを塗りたいところですが、摩擦を利用してるところなので我慢します。

チャンネルはマイナスドライバーでガリガリして錆を落とします。プライヤーで挟んで拡がった隙間を狭めます。狭め具合はガラスに装着時、手で思い切り力を入れるかプラハンで軽く叩いて嵌る程度にしました。

画像の位置にラバーを嵌めてチャンネルを被せ、力任せにはめて最後はプラハンで軽く叩き込みます。そんな簡単に割れることは無いと思いますが一応注意しました。手で引っ張ったくらいでは外れたりズレたりしないようになりました。

レギュレーター本体やドア内部の可動部をグリスアップ。ドアの底部に防錆剤を吹いてから逆の手順で組み立てます。防水シートは弱粘着の両面テープを使って固定してみました。

ハンドルをかる~い力で回せばす~と開閉出来るように。開け閉めが楽しくなるほど。実際に目で見て構造が理解できれば、後のトラブル時にも適正な対処が出来ると感じました。何しろ単純な構造ですから。

レギュレーターチャンネルとラバーは交換すべきではありましたが、16年は無理でも3年くらいは延命できたんではないかな。次回個人輸入時にストックするつもりではあります。助手席側も同程度なハズですしね。まずはめでたしめでたし。








2 件のコメント:

  1. 凄いですね。読んでるだけでも複雑で僕だった放置プレーです。

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  2. 整備書を見たり、文章で説明されると複雑なんですが、実物を見ると一目瞭然の単純さでした。

    単純なだけに、このチャンネルが二本で14,000円!ペラペラのレギュレーターユニットが36,000円ってどうなのよ?と思ってしまいます。

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