安テントを使った簡易塗装ブースの考察
2年に1回ぐらいスプレー塗装をすることがあります。モノは クルマやバイク、自転車の部品。
そこで問題になるのは塗装する場所です。風で塗料を無駄に消費してしまうとかブツがつきやすというのはともかく、乾燥して水で流れるとはいえ、スプレーダストでご近所様に迷惑をかけてはいけません。
問題の解決には塗装ブースなわけですが、まさか浴室でやるわけにはいきません(実行した友人はいますが)。前々からテントを使えばという思いがあり、今回実行に移してみました。
使用したのはNETで購入した送料込み2000円のワンタッチテントと中古の20cm換気扇。
テントは5人用と表記があり床面が2m×2mのもので、隅に換気扇用に切れ込みを入れ、テント開口部を風上に向けて設置しました。
換気扇には100均のエアコンフィルターを3枚重ねで貼り付けて、テント本体に養生テープで固定しています。
いままで、極力風のない日を選び、段ボールで風よけを立てて塗装してきましたが、この簡易ブースの効果は絶大でした。スプレーダストを100%除去出来てはいませんが、目に見える形でダストが舞い上がり飛散している(まったくの露天だとそういう状況ですね)のは確認できません。換気扇のシャッターにダストがついているので、それと分かる程度。ご近所さんにダストで迷惑をかけないという目的はほぼ達成しています。
塗装のしやすさに関しても大違いで、出入口は開放したままにもかかわらず露天に比べブツの付着は少なく、露天ではほぼ無風の日を選ばなくてはならないのが風による塗料のロスも減り、なによりご近所を汚さないことで落ち着いて作業ができます。
露天の塗装に比べ劣るところは中の狭さで、この大きさのテントでは自転車フレームがぎりぎりです。このまま乾燥ブースとしては場所の都合で使えないので、乾燥を待たず対象物を取り出せること、中で上下左右に回転させられることが条件です。9人用と表記のある2.5m角のものでも良かったかも。
溶剤臭に関しては活性炭フィルターなど何ら対策をしていないので、露天とほぼ同じです。囲われた空間により、塗装自体に風の影響を受けにくいことを考えると、重しを置いたテントが浮き上がったりしないくらいに適度に風がある日のほうが、溶剤臭が周囲にとどまらずその点ではかえっていいかも知れません。
閉鎖に近い環境になるので、ゴーグルときちんとしたマスクは必須です。
夜間の作業で蛍光灯を点灯して作業したためテントの色は問題になりませんでしたが、昼間だとテント地を透過した光があたり、色がわからないかも知れません。
あくまでも仮設の簡易ブースであり欠点も多いのですが、ないよりはあったほうがずっと良いような気がします。少なくとも自分はある程度の塗装(缶スプレーで言ったら半本程度以上)するのなら、以後必ず使うでしょう。
※真似する場合、換気扇は防爆型を使用するなど可燃性ガスの引火には十分注意が必要だと思われます。
●塗装ブースとしてではなく2000円のワンタッチテントはテントとしてどうなのか?
塗装ブースとして新たに購入する場合はこれ以上はないと思います。なんといっても安いですから。一度使ったら他に使い回しできないし。安いだけあって各部の縫製はいいかげんで目が荒く、テントとしての耐久性はよくありません。フライも無くて防水地でもありませんから雨の日は使えません。どんなもんだか一度テントで寝てみたいとか、応急的に使いたいとかそういう用途にならいいかもしれません。たたむと円盤状になるワンタッチテントについては、確かに設営には1分もかかりません。撤収はうわさ通りコツがいるというかやり方がわからないというか、一発で出来た試しがありません。出来れば5分もかからないのですが。
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4 件のコメント:
こういう事だったんですか。
考えましたね。流石です!
そうです、こういうことだったんです。フレーム組んでブルーシートで作るより圧倒的にやすいんです。これにフィルターボックスを制作し活性炭フィルターを仕込めば、バイクのカスタムペイントも気兼ねなく出来るかな?バイク無いけど。
溶剤型の塗料を使用する時は引火(換気扇のブラシから)に十分注意ですね。テント内に揮発性ガスが充満した状態では爆発の危険もありますですよ。換気扇よりコンプレッサーの空気力を利用し、エアガンで換気する様な仕組を考えて見たら?
その点を考慮して換気扇は防爆型・・・といきたいところでしたがそうもいかず。可燃ガスの濃度が上がらないよう、テント開口部は風上に向け全開で、塗装間隔をあけ換気扇のスイッチはONOFFしないようにはしてました。引火しなかったのはたまたま運が良かったのか?
防毒マスクを入手したので、塗装中は換気なしで塩ビパイプとブローガンを使った方法をためしてみたいと思います。
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