ローバー・ミニのエアコンレジスター修理(というか製作)

少し前からエアコンブロアファンの弱風が出なくなっています。レジスターを外して見てみると一番細い線が断線しており、触れただけで折れてしまいました。
画像左側の線が無くなっています
20年間使えたんだから同じ部品を発注しても良いところですが、アキバに行ったついでに部品を買ってきて補修してみることにしました。
壊れた部品を観察すると、抵抗となるニクロム線と万が一温度が上がりすぎた場合に通電をカットするためのサーモスイッチがついています。表示を読むと115℃のようです。参考までにニクロム線にテスターを当てたところ太い方から0.6Ω/0.4Ω/1Ωでした。表面がかなり酸化しており、数値はいい加減かもしれません。
カプラーの接点位置と結線をメモして、既存の部品を撤去します。ハンダの表面も酸化していて熱が伝わりにくく、大きめのコテでもなかなか溶けません。ヤスリをかけてからハンダ付けを外しました。
このとき結構な時間コテを当てていましたが樹脂部品に変化はありませんでした。それなりの耐熱樹脂であるようです。
端子2つは基盤固定のステイとして残し、表面をルーターで平らにしておきます。残りはこじって外します。

用意した部品は以下の通り。1000円程です。


部品表











部品表

部品名 型番 個数 店舗
チップ抵抗 1Ω5W SMW500J1R 3 秋月電気通商
電源端子 (4個入) PV-3 1
温度ヒューズ
119℃
FTF-S 10A S119J 1 千石電商
FR-4ユニバーサル基板 PU37×52 1
ファストン端子ハウジング

#250(オス)4極
7122-2446 1
ファストン端子#250 (オス) LIM-51T-250N 4
AVケーブル 白 (1.25SQ)   適宜  
AVケーブル 3色 (0.75SQ)     
M3ネジ及びナット    


もとからある穴と新たに一つを加えてあけて4本のケーブルが通るように加工します。
基板ステイとする既存端子にもφ3mmの穴を空けました。穴の間隔が同じにできなかったので、基板の取付け穴を長穴に加工して帳尻を合わせます。

エアコン室内機のレジスタ取付け部分から指を入れると、中の空間には余裕があります。しかし、片側の爪を掛けてからビス1本で固定する関係で、基板の角を落とし必要以上の長さ分もカットしました。そうすると単純な回路で余裕だと思っていたのに基板のレイアウトは結構ギリギリです。

爪を削除して両側2本のビスで固定する方法に変更すれば、基板を切らないですむばかりか更に大きな基板で放熱性をあげられるかもしれません。そこまでは必要ないと思うけど。

元はサーモスイッチで、作動しても温度が下がれば復帰します。市販のサーモスイッチに大きさや価格など使えそうなものがみつからなかったので、温度ヒューズに代替しました。

作動するときは通電したままファンが停止するなど緊急時で、他の不具合を直さないとならないはずなのでヒューズで良いかと。その後の交換も容易なように表面実装用の電源端子を使ってネジ止め式にしました。交換時にハンダ付けで誤作動させてしまうリスクも回避できます。

出来上がったものにコネクタだけ繋ぎ作動させたところ、冷却が行われない状態では数十秒で触れないほどに高温になります。

今度はブロアファンに組み込んで通常の使用状態にして同じように作動させたところ、直後に触れてもさわれる程度でした。思った以上にファンにより冷却されてるようです。

ケーブルは自動車用のAVケーブルですが、それでも耐熱は80℃程度。最初は両面基板の抵抗を表面実装した側にケーブルを這わせたのですが、念の為、基板の一辺を削ってケーブルを逆側に変更してシリコンチューブをかぶせてみました。万一、温度ヒューズが作動するまでになっても、ケーブルの損傷を最小限に出来るかも。




2 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

電子工作から工芸までカバー出来て羨ましいっス。

mini_cyari さんのコメント...

電子工作と言えるほどの内容ではないですよ。

壊れた部品を見たら、これに6000円は支払えないなぁって。貧乏性なんですね。

ちなみに、現在エアコンサーモも壊れていて完全マニュアル状態です。中華のデジタルサーモを発注中。うまくいくでしょうか。